あれ、これってモラハラじゃね?
そんな気がして、ネットで調べたり身近な人に相談すると、「別れなさい・逃げなさい」と言われます。しかし、家族関係、金銭面、様々な理由で「別れる」という解決策を選ぶことができません。
では、どうしたらよいのでしょうか。結論からいうと、「別れられないのなら、戦うのみ」です。
実際にあった話を紹介しながら、モラハラのメカニズムと戦い方を共有します。あなたが今日から生きやすくなることを願います。(本記事はアフリエイト広告を含みます。)
本記事のポイント
- モラハラ被害者はモラハラ加害者に依存している?!
- 我慢は何も生み出さない!
- 逃げないなら戦い続けよう!
モラハラとは
言葉や態度によって、巧妙に相手の心を傷つける精神的な暴力=モラル・ハラスメント
マリー=フランス・イルゴイエンヌ/高野優(訳)
モラル・ハラスメントの提唱者であるフランスの精神科医マリー=フランス・イルゴイエンヌは、そう説いています。
私が見た&受けたモラハラ3選
①趣味を抑制する
Aさんは趣味でバンドをしていました。Bさんは、Aさんがバンド仲間と親密になるのを嫌がっていました。そこでBさんは、勝手にAさんの携帯からバンド仲間の連絡先をブロックし連絡が取れないようにしました。ブロック機能を知らないAさんは、なぜか連絡が来なくなったという状態に陥ります。そして自然とバンド仲間と疎遠になり、大好きだった趣味をしなくなりました。
②大声で怒鳴る
昼ごはんが12時を過ぎる、プリンターが動かない等、自分の思い通りにいかないと怒鳴ります。自分の中でスケジュールやルールがあるのでしょう。それから外れると声を荒げます。シンプルですね。
③指摘されると怒る
Aさんは、外食中もゲームをするBさんに対し、「食事中はゲームしないでほしい。」と言いました。Bさんは「あなたなら気にしないと思っていた。」と怒り、先に家に帰りました。Aさんが「ゲーム自体をやめてとは言っていないよね。」と言うと、Bさんは「じゃああなたはこれもできてないしあれもできてないよね。」と別の話題を出して激昂しました。
一般的なモラハラ脱却方法
- 録音する
- LINE等のスクリーンショットを撮る
- 日記をつける
- 証拠を集めた上で別居する
- 専門家に相談する
このような脱却方法は、このご時世、調べたらすぐに出てきます。しかし、一般的なモラハラ脱却方法は「別れられない私たち」にとっては、どうもしっくりきません。
別れられないときの考え方3つ
証拠を集めて別れることが理想ですが、実際は様々な理由で別れられないという人も少なくないでしょう。証拠を集めつつも、今を生きやすくなるような考え方をご紹介します。
私はこの本を読んで考え方が変わり、とても生きやすくなりました。結果として身近な人からのモラハラはほとんどなくなりました。
①モラハラ被害者はモラハラ加害者に依存している
ショッキングな内容かもしれませんが、添付した書籍「モラル・ハラスメントの心理構造」の著者はこのように説いています。
モラル・ハラスメントの加害者は相手の罪の意識を利用して相手を操作する。モラル・ハラスメントの被害者が罪の意識とか良心の呵責と思っているのは、実は本人の強度の依存心にしかすぎない。
加藤諦三(2014).モラル・ハラスメントの心理構造~見せかけの愛で他人を苦しめる人~.大和書房
嫌な言動をされたとしても「自分が悪いんだ」「自分が我慢すればいい」という考えの真意は、「あなたの考えに合わせるからどこにも行かないで」という、ある種の支配欲なのかもしれません。そうすると、一概にモラハラ加害者だけが問題を引き起こしているとも言い切れないという考え方ができます。自分も負の連鎖を回しているのかもしれないと気づくことが、モラハラ加害者と戦うための土台になります。
②我慢は何も生み出さない
悔しいときに、悔しさを我慢するだけでは何も生み出さない。これは自分が成長する機会と受け取らなければならない。
加藤諦三(2014).モラル・ハラスメントの心理構造~見せかけの愛で他人を苦しめる人~.大和書房
私はおばあちゃんから「怒りは幸せになるために大切で必要な感情です。」という手紙をいただいたことがあります。著者が述べる「悔しさ」も、幸せになるために大切で必要な感情です。それを我慢してしまっては、大切な自分の感情をないがしろにすることになります。可哀そうです。我慢はモラハラの連鎖を回す要因になります。著者もおばあちゃんも私も言っているのですから、あなたも我慢しないでくださいね。
③逃げないなら戦い続けよう
モラハラは嫌だけど、様々な理由で別れられない……でも我慢はダメ……ということは、戦うしかありません。
私の戦い方の具体例4つ
私が実践していることを紹介します。自分自身もモラハラという負の連鎖を回しているというメカニズムを理解し、我慢はダメだということを心得たあなたなら、きっと大丈夫です。
①モラハラ言葉を言われたらオウム返しする
例えば、「本当に何もできない馬鹿だな」と言われたとします。そうしたら私は「本当に何もできない馬鹿だな……?」とオウム返しをします。頭の中で考えていることはこうです。
(私はこう言われて嫌な気持ちになっているなぁ。どうしてそんな言葉になったのかなぁ。どうしてそんな考えになったのかなぁ。)
癖ですぐに我慢したり謝ったりしそうになるので、それを回避するため、まずは機械的にオウム返しをします。機械的に返事をしながら感情や思考を整理して、戦いのスタートラインに立ちます。
②モラハラの理由を聞く
次に、純粋に「なんでそう言うの?」「なんでそう思ったの?」と聞いてみます。相手が誤解していることもあれば、相手には相手なりの考えがあり、その筋が通っていることもあります。
また、一旦相手の理屈を聞くことで、自分の考えや気持ちを言いやすくなります。お互い尊重し合いながら対等な関係を築くために必要なことなので、勇気を出して踏み込んでみましょう。(ガクブル)
③「もやもやしている」と伝える
一旦相手の思考を聞いたうえで、自分の感情を筋道を立てて伝えます。どんな感情かわからなかったら「もやもやしている」でOKです。先ほどの例の続きでいくと、私ならこのように伝えます。
「あなたの理屈はわかった。たしかに私は〇〇はできていなかったけど、△△はできているから、”何もできない”わけじゃないと思う。それに、私たちは対等な関係であるべきなのに、”馬鹿”って言われると蔑まれているように感じる。だから”本当に何もできない馬鹿だな”って言われてもやもやしている。」
④喧嘩が増えても長引いても、戦った自分を褒める
①②③の戦法で戦うと、とっても疲れます。だって、相手は無意識にモラハラをする人ですからね。あらゆる角度からものすごいパワーで攻撃されますから。戦った後は必ず自分を褒めてあげてください。
「やっぱり自分の考えを言わずに我慢しとけばよかったかな……。」と後悔することもあります。それでも、「これでいいのだ!」とおまじないのように唱えてください。よく逃げずに我慢もせずに戦いましたよ。偉いです。重たい空気のまま寝てしまっても、それでいいのだ!
おまけ(戦うことに少しずつ慣れていこう)
私は、はじめは1回戦ったら3,4回は我慢していました。なぜなら、戦うのはとても疲れるからです。「もう戦いたくない!我慢した方が楽!」と思っていました。
でも今ならわかります。
当時の私は、我慢せずに自分の思考を伝えることに慣れていないだけだったんです。
1年ほど経ち、戦うことにも、戦った自分を褒めることにも少しずつ慣れてきました。1回戦い2回我慢、1回戦い1回我慢、毎回戦う、というように、変化していきました。
すると、相手も疲れてくるのか、モラハラな言動はほとんどなくなりました。
おわりに
私は、自分の依存心や我慢する癖を変えるよう努力しています。現実的にモラハラからの脱却は難しくても、思考停止からは脱却できますからね。
戦いきった上で、その人との関係を続ける価値を感じなくなれば、それは別れるタイミングだと思います。戦いきったあなたなら、以前の我慢しがちなあなたとは別人です。きっと自分の思考を冷静に伝えて別れることができます。
この記事を読んでくださったあなたが、少しでも今を生きやすくなりますように。
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